ノロウイルスとO157について

気持ち悪い。
お腹が痛い。

こんな時、多くの人が「ノロウイルス」や「O-157」を疑うと思いますが、果たしてこの2つの感染症はどのように違うのでしょうか。

ノロウイルスとO-157の違いについてご紹介していきます。

ノロウイルスとは



ノロウイルスとは、感染性胃腸炎の1つで、とても小さくて細かいウイルスという特徴があります。

潜伏期間は2〜4日程度と言われていますが、感染すると腸粘膜で繁殖を始めて強い吐き気や下痢などを引き起こします。

感染力がとても強いため、

・感染者の嘔吐物や汚物
・飛沫

このような感染経路で拡散されていきます。

ノロウイルスは「ウイルス」による感染のため、特効薬はありません。
病院では検査によりウイルスを判定することができますが、基本的に脱水に対しての点滴や吐き気止めの座薬などを利用して主に症状に対しての対処療法を行います。

また、高齢者や小さな乳幼児に関しては重症化する可能性もあるため、症状によっては入院する必要性もあります。




O-157とは

O-157とは、病原性大腸菌と言われており、「ベロ毒素」という強い毒素を作り出す細菌性の胃腸炎です。

感染ルートは加熱処理が施されていない牛肉や内蔵。
そして、感染者が作るサラダなどの加熱されてない料理により感染する可能性が高いのが特徴です。

潜伏期間は4〜8日間と比較的長く、ウイルス性の胃腸炎よりも激しい腹痛や嘔吐に苦しむ場合も多くあります。

通常は1週間程度で軽快してくるのですが、「溶血性尿毒症症候群」という最悪の事態を招く可能性もあり、発症すると腎不全などの合併症で体力のない乳幼児や高齢者は死亡する可能性もあります。

ノロウイルスとO-157の決定的な違い


上記でご説明したように、ノロウイルスはウイルス。O-157は細菌です。

そのため、ウイルスに有効な薬はないのに対して、細菌には抗生剤が投与されます。

どちらにしても、放置しておくと危険なため専門医の診断を仰ぐ必要性がありますが、医療機関を受診する際は「症状」と「疑われる感染症」を明確に伝えてください。

共通している予防策とは


2つの感染症に共通しているのは、感染を防ぐために食材をしっかりと加熱して食べることと、手洗いを徹底するということです。

次亜塩素酸水などの除菌水などは赤ちゃんでも使えるので生活習慣に取り入れるようにしましょう。 これは、感染しないためと、感染を広げないという2つの観点から大切なことで、一人一人がしっかりと対策することで流行を抑えて感染を未然に防ぐことにつながります。

確認してください。
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